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雪国札幌市にとって、この経費は必須です。
国が除雪費を補助する「雪寒指定道路」
国が除雪費を補助する「雪寒指定道路(せっかんしていどうろ)」を巡り、札幌市が国補助の不足分を自主財源で補う状態が続いています。
「雪寒指定道路」という言葉、ちょっと聞き慣れないかもしれませんが、これは積雪や寒冷による影響が特に大きい道路区間を、国が特別に指定したものなんです。
正式には「積雪寒冷特別地域道路交通確保対策事業における指定道路」と呼ばれることもあります。
雪寒指定道路の特徴
- 豪雪地帯や寒冷地に位置する:北海道、東北、北陸などが中心。
- 冬期の交通確保が特に重要:物流の幹線や生活道路、観光地へのアクセス路など。
- 国の支援対象になる:除雪や凍結防止、雪崩対策などのための整備費用に、国の補助がつきやすくなります。
たとえば…
- 国道5号(札幌〜函館)や国道38号(帯広〜釧路)など、北海道内でも複数の区間が指定されています。
- 指定されると、除雪の優先順位が高くなったり、道路情報提供システムが強化されたりします。
この指定は、地域の暮らしを守るための「冬のライフライン」を維持するための仕組みです。
まるで、雪の中でも通れる“冬の動脈”を国がしっかり守ってくれているようなものです。
除雪費が増え、財政を圧迫

近年は人件費や燃料費の上昇で除雪費が増え、財政を圧迫しているとのこと。
雪寒法では除雪費の3分の2(約67%)を国が補助すると定めているが、2019年度以降の実際の国負担は2~3割にとどまり、制度の理念と現場の実態に乖離が生じています。
雪寒指定道路は、積雪寒冷地域の中でも1日当たり交通量が300台以上ある道路やバス路線などが対象で、国の「積雪寒冷特別地域道路交通確保5カ年計画」に基づき補助されます。
この「積雪寒冷特別地域道路交通確保5カ年計画」は、国土交通省が策定する中長期的な計画で、特に雪が多く寒さが厳しい地域において、冬期の道路交通の安全と円滑を確保するための取り組みをまとめたものです。
北海道や東北地方など、冬になると積雪や凍結によって交通が大きく影響を受ける地域が対象です。
この計画の主な目的は、以下のようなものです。
- 冬期の道路交通の安全性向上:除雪や凍結防止の体制を強化し、事故や通行止めを減らす。
- 地域の生活・経済活動の維持:物流や通勤・通学など、日常生活に必要な移動を確保する。
- 観光や産業の支援:冬季観光地へのアクセスを確保し、地域経済の活性化を図る。
- 気候変動への対応:近年の異常気象や豪雪への備えを強化する。
たとえば、道路の除雪体制の強化、凍結防止剤の効率的な散布、情報提供システムの高度化(道路情報のリアルタイム提供など)、雪崩対策施設の整備などが具体的な施策として盛り込まれています。
ちなみに、最新の計画は「第10次積雪寒冷特別地域道路交通確保5カ年計画(2021年度~2025年度)」で、2021年3月に策定されました。
ちょうど今がその最終年度です。来年度以降の新たな計画にも注目が集まりそうです。
市内では市道(1423キロ)と道道(242キロ)の計1665キロが指定され、全市の道路の約3割を占める。
法定の2/3との差は埋まっていない

札幌市財政局によると、市内の雪寒指定道路の除排雪費に対する国の負担割合は19年度以降おおむね2~3割にとどまっている。
19年度決算では除排雪費約62億円のうち国の補助が約23億円で、国負担割合は38%。少雪だった23年度、24年度ともに27%と、法定の3分の2との差は埋まっていない。
国土交通省は「(補助率は対象事業費に対する上限を示したもので)限られた予算を全国の豪雪地域に配分しており、実績額に対して一律に3分の2を補助するのは現実的に難しい」と説明する。
青森や秋田など各地でも同様の課題が生じているという。
一方、札幌市全体の除排雪費は19年度の192億円から24年度は265億円へと約4割増加しています。
燃料高や労務単価の上昇が続き、公共工事の労務単価も同期間に約2割上がっています。
札幌市財政局は「今後も人件費などの上昇は避けられない。一般財源での穴埋めが続けば他の市民サービスにも影響しかねない」と危機感を示す。

札幌市雪対策審議会
札幌市は本年度、新たに「市雪対策審議会」を設置し、持続可能な除排雪事業のあり方を検討しています。
国には26年度の政府予算編成に向け、雪寒指定道路への安定的な財政措置を最重点項目として要望しているが、具体的な増額見通しは立っていない。
札幌市幹部の1人は「毎年同じように要望しているが、国はもっと豪雪地域の実情に目を向けてほしい」と訴える。
国には「有言実行」を望みたいと、札幌市民は願っています。
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