【札幌市人口減】一極集中の是非
札幌市人口減現象が4年早まる
札幌市の住民基本台帳
難しい課題が山になっているようです。 いかがでしょうか!札幌市の住民基本台帳に基づく1月1日現在の人口が外国人を含め前年同期比907人減の196万668人となり、1972年の政令指定都市移行後初めて減少に転じた。
少子高齢化が加速する中、新型コロナウイルス感染拡大などの影響で道内他地域からの転入超過数が11年ぶりに1万人を割り込んだことが響いた。
専門家はコロナ禍が収束後も人口減少は続くとみて、子育て中の人など若者世代の意見を取り入れた対策を打ち出すべきだと強調する。
札幌の人口は少子高齢化で2009年から死亡数が出生数を上回る「自然減」が続き、その幅は年々拡大。
それでも、道内他地域からの転入超過による「社会増」が補う形で右肩上がりを維持してきた。
しかし、21年1年間の道内他地域からの転入超過数は前年比880人減の9985人にとどまった。
市町村別では小樽市、苫小牧市、帯広市からの転入超過数が前年に比べ計526人減少。
新型コロナの感染者が多い都市部への転居を控える傾向が全国的に強まったことも影響したとみられる。
一方、札幌から近郊への人口流出も目立ち、石狩市に対し205人、江別市には110人の転出超過となった。
札幌の地価が高騰する中、宅地開発が進む両市への転出が続いている。
厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所は18年、札幌市の人口は25年の197万6367人をピークに減少に転じると推計していた。今後も人口減少が続けば、ピークは4年早い21年に迎えていたことになる。
札幌市まちづくり政策局は「札幌は、道外への人口流出を食い止める『ダム機能』を期待されている。子育て支援や産業基盤の強化、起業支援を進めながら、15~64歳の生産年齢人口が減っても成長し続けられるマチを目指したい」と話す。
全道の約4割を占める札幌の人口の行方を、道も注視する。
道地域創生局はコロナ禍で大都市圏ではゆとりある暮らしを求める人が増えていることから、「仕事をしながら休暇も楽しむ『ワーケーション』の適地として、札幌だけでなく道内各地域への移住を促進したい」としている。
人口問題に詳しい北海道総合研究調査会は札幌の人口について「減少局面に入った。道内他地域の人口も減っており、転入は今後も減少するだろう」と指摘。
「保育園や働く場の確保など、女性が出産や子育てをするために連続した支援を充実させる必要がある。派遣など非正規雇用が多い女性の働き方の改善も急務だ」と訴える。
2022.1.21付 北海道新聞より抜粋