【TOB】「半沢直樹」第3部出来る?

経済情勢・指標

こんにちは 北の熱い講師 オッケーです!

ドラマを見ているようなニュースが飛び込んできましたね。

そのドラマとは「半沢直樹」です。
確か、昨年の第二部の内容の「リアル半沢直樹」版
いや、その「倍」以上かもしれません。

なので、この機会に少し「お勉強」をしておきましょう。
ビジネスマンなら、知っておいておかねばいけないことですよ!

M&AとTOBとは

TOB(株式公開買付)とは、M&A(企業の合併・買収)の一種です。

経済トップニュースから

まずは、「リアル」ニュースからご紹介しますね。

11月24日付 日本経済新聞から

新生銀行は24日、SBIホールディングスによるTOB(株式公開買い付け)に対抗するための買収防衛策を取り下げると発表した。防衛策発動の賛否を諮る25日の臨時株主総会は中止する。新生銀はSBIから社長を受け入れ、事業運営に協力することで合意した。銀行初の敵対的買収は幕切れの公算が大きくなった。
新生銀はSBIが会長に推薦していた五味広文元金融庁長官、社長に推薦していた川島克哉副社長、取締役に推薦していた畑尾勝巳執行役員を受け入れ、事業運営に協力することで合意した。2月に開催予定の臨時株主総会で新体制が承認されれば、新生銀の工藤英之社長ら現経営陣は退任する。
新生銀とSBIは24日に水面下で協議した。SBIは新生銀が国に示している経営方針・事業戦略を尊重し、双方で協調して企業価値向上に取り組むと表明した。新生銀はSBIによるTOBに対する「反対」意見を「中立」に変更した。SBIは12月8日が期限のTOBを継続する。
買収防衛策については約2割の議決権を持つ国が賛成しない方針で、否決の可能性が高まっていた。開催前日に臨時株主総会を中止するのは極めて異例だ。
SBIは預金保険機構の質問に対し、プロジェクトファイナンスなどの提供先を大手地銀からSBIが資本提携する中小地銀などに拡大するといった戦略を掲げている。一方、24日の発表では海外でのノンバンクの買収など、新生銀が預金保険機構に回答した内容も尊重する姿勢も示している。
SBIは9月、新生銀株を最大48%取得することを目的にTOBを始めた。新生銀は買い付け株数に上限のある「部分買い付け」では、すべての株主に売却機会が与えられず、少数株主の利益が損なわれる懸念が拭えないとして買収防衛策を導入。25日に開く株主総会で買収防衛策発動の是非を諮る予定だった。両社の溝は深まっていたが急転直下、総会前日になって買収防衛策を撤回する事態となった。

新生銀行、買収防衛策を撤回 SBIから社長受け入れ
新生銀行は24日、SBIホールディングスによるTOB(株式公開買い付け)に対抗するための買収防衛策を取り下げると発表した。防衛策発動の賛否を諮る25日の臨時株主総会は中止する。新生銀はSBIから社長を受け入れ、事業運営に協力することで合意した。銀行初の敵対的買収は幕切れの公算が大きくなった。新生銀はSBIが会長に推薦していた五味広文元金融庁長官、社長に推薦していた川島克哉副社長、取締役に推薦し

一言でいうと、

SBIホールディングスが、新生銀行に対して仕掛けた、TOB(株式公開買い付け)において、11月24日に新生銀行が対抗するための買収防衛策を取り下げると発表した。これにより、SBIホールディングスが仕掛けたTOBが成立する可能性が高まったということです。

先ほど言った、「ドラマより倍」とは、このTOBには、さすがの池井戸さんでも書き難い、TBSは描き難い、「国」が絡んでいるということです。

M&A(企業の合併・買収)とは

M&A(エムアンドエー)とは

M&A(エムアンドエー)とは「Mergers and Acquisitions」(合併と買収)の略で、資本の移動を伴う企業の合併と買収を指した言葉です。
狭義的意味のM&Aは
二つあります。
・吸収合併・新設合併などの企業の「合併」
・株式譲渡、新株引受、第三者割当増資、株式交換などの手段を通じた会社・事業の「買収」
という、「合併」と「買収」があるということ。

広義的意味のM&Aは
事業の多角化などを目的とした資本提携(資本参加、合弁会社設立など)を含む、企業の経営戦略を指す場合もあります。

M&Aの目的は

・事業承継などの後継者問題の解決を目的としたM&A
・従業員の雇用の安定を目的としたM&A
・投資回収(資金回収)を行うためにを目的としたM&A

と言われており、本来、事業承継・企業存続・安定雇用確保などの意味で、国・商工会議所などが推進していることでもあります。

M&Aの手法として

「ⅯBO」と「TOB」は、それぞれM&Aの手法の一つであり、上場企業を対象とする買収の手段の一つとして活用されます。
MBOは上場企業だけでなく、中小企業の事業承継にも使える手法です。
対して、TOBは上場企業を買収対象とする手法です。

TOB(株式公開買い付け)とは、

TOBとは

TOBとは、株式公開買い付け(Take Over Bid)の略称です。
上場企業の経営支配権などを獲得する目的で、相手上場企業の株式を市場外で買い集める手法です。
あらかじめ「買付価格」、「買付期間」、「買付株数」を提示して、金融商品取引所を通さないで一括して株式を買い付ける手法です。

友好的TOBと敵対的TBO

TOBには、その取引内容によって次の2つの種類があります。

友好的TOB

買収される企業の経営陣の同意を得た上で行う買収を「友好的買収」といい、その場合の株式公開付けを「友好的TOB」といいます。
旧経営陣がそのまま経営に留まることが多く見受けられます。
また、売り手と買い手との合意が取れているので、買付価格を吊り上げる必要はありません。
そのため、買付価格が株式市場の価格より安い値段(ディスカウント)になる場合もあるので、他の株主・個人投資家の不満が残りやすくなります。

敵対的TOB

一方、買い手となる企業が、買収の対象となる会社の経営陣の同意を得ない情況のまま、株主から株式を取得して買収を進めることを「敵対的買収」と言います。
その場合の「株式公開買い付け」を「敵対的TOB」と呼びます。
敵対的買収では、通常は経営陣が買収防衛策を講じるとともに、TOBに応じないよう株主に勧告します。
そのため、買い手は十分な株式を集めるために、買収価格を市場価格より引き上げる(プレミアム)ことが多くなるのです。

国内TOB状況

国内で行われるTOBのほとんどは友好的TOBが多いわけです。
なので、大きなニュースになることはないのが通常です。

「半沢直樹」TOB

銀行マンである主人公「半沢直樹」部長の活躍や苦悩を描く人気TVドラマ「半沢直樹」では、シナリオの重要な要素として、上述した株式公開買い付けのTOB・敵対的TOBが描かれていました。

シナリオは「電脳雑技集団」という名の大手IT企業が、新興企業である「スパイラル」の買収のためにTOBを仕掛け、そこに助け舟としてホワイトナイト役で「フォックス」が登場するという流れでストーリーが展開しました。
半沢達の東京セントラル証券が親会社の東京中央銀行にアドバイザーの役割を取られてしまったという形になります。
「倍返し」はその中で、半沢直樹が発するセリフなわけですね。

いかがでしょうか。

「半沢直樹」を超えるリアルTOB

今回のSBIホールディングスが新生銀行に仕掛けた、事業のグローバル化戦略は、「新生銀行」の前身が、一時国有化された「日本長期信用銀行」であったことがややこしいことになっているらしいです。
その経緯で、国が20%の株を保有しているという資本構成となっていることが、「半沢直樹」には、書けない事情が存在したのか?だけど「日本航空」は題材になってましたね!

「日本長期信用銀行」は、長期の貸付などの国政策からくる設立趣旨から吉田茂・池田勇人と連なる自民党宏池会との関係が深かった。
現宏池会の領袖は、なんと!「岸田文雄内閣総理大臣」です!

なんかキナ臭い話だと感じるのはオッケーだけではないように思いますが、、「週刊文春」が書くと大変なことになりそう?

「半沢直樹」を超えるリアルTOBは第3部になるかな?

今日を明るく元気に行きましょう!

いってらっしゃい!