こんにちは 北の熱い講師 オッケーです。
約2年に亘るコロナ禍で、仕事場・作業場が、フル稼働出来るのか、何となく不安な企業も少なくないと思います。
そこで、安定剤にするためにもお勧めすることがあります。
【5S】から再始動を考えてください
「フリーアドレス」の基盤が、「5S」
ビジネス用語です。よく生産業では使われる言葉ですが、
「働き方改革」の一つに挙げられた提案で、「フリーアドレス」推進が叫ばれました。
従来の事務所は、1人づつの両袖机、デスクトップパソコン型、固定電話、机の上は書類の山といったイメージでしょうか。
これを、‟生産性向上”の旗印のもとに、デスクを持たず、ノートパソコンを持ち、携帯電話で会話するといった業務の進め方を変えて来ていた途中であったと思います。
コロナ禍の前の時期であったので、ひと昔前の感覚を持たれた方もいらっしゃるのではないでしょうか。
また、結果論ですが、フリーアドレスの考え方が芽生えだしていたからこそ、「テレ-ワーク」の導入の高い壁が、低くなったことも事実です。
この「フリーアドレス」の基盤が、「5S」です。
【5S】とは
「5S」とは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「躾」の頭文字をとってつくられた言葉です。
具体的には次のようなことを意味します。
整 理 | 必要なものと必要でないものを仕分けし、不用品を処分すること |
整 頓 | 必要なものを使いやすいように並べること |
清 掃 | 身の回りを掃除しつつ点検すること |
清 潔 | 整理・整頓・清掃された状態を保つこと |
躾 | ルールや基準を守り整理・整頓・清掃するように習慣づけること |
【5S】各項目のポイント
5Sを行う際には、手順をきちんと把握しておきましょう。
二段階に分けて考えます。
3Sは整理・整頓・清掃の3つで、5S活動の基礎です。
先ずは、3Sを徹底的に続けていくことから始めましょう。
残りの清潔・躾の2Sは自然とついてきます。
「継続は力なり」です。
整理
整理で重要なのは、必要なモノと不要なモノに分けて、要らないモノを捨てることです。断捨離です!
この際の注意点で、ただの掃除になってはダメです。
不要なモノを捨てるだけでは、無駄なモノが増えてしまいがちです。
不要なモノを増やさないためには、何が必要なのかを明確にして、捨てる基準やルールを、皆で決めることが大切です。
頻繁に使うことのない備品や文房具は、共有するようにします。
あらかじめルールが決められていると、不用品が増えずに整理された状態を維持出来ます。
整頓
必要なモノを誰もが、取り出し易いように配置します。
ただ、きれいに並べるのではなく、仕事がスムーズに進むように並べることが大切です。
関連性を考えて並べましょう。
誰でも見つけやすい、取り出しやすい置き方を意識しましょう。
置く場所・置くモノ・置く量をしっかりと定めて、分かりやすいように名前を付けたり、色分けしておいたりすると、誰でも使いやすくなります。
用度品は、進化しています。
この際に、調べてみてください。便利なモノがいっぱい揃っています。
清掃
整理整頓が済んだら、汚れやほこりなどがない状態を保つために清掃をします。
清掃の平準化を考えましょう。
どのくらいきれいな状態にするのか、誰が掃除をするのかといった基準やルールを統一するということです。
チェックシートを作成、清掃の基準を明確にすることがポイントです。基準に沿ってこまめな清掃を行えば、きれいな状態を維持出来るようになります。
清潔
清潔とは、第二段階であり、3Sを徹底し、清潔な環境を維持できる状態にすることです。
3Sが実行出来ても、その状態を維持出来なければ、再び元の状態に戻ってしまいます。
整理・整頓・掃除が常になされている状態を作り出し、人が変わった場合でも維持出来るようにしましょう。
3Sを継続していくためには、ルールが守られているかどうかのチェックが必要です。
定期的に点検・改善して、3Sを標準化させていくことで清潔な状態が保てます。
躾
躾(しつけ)というと、命令や教育などを思い浮かべる人も多いかもしれません。
しかし、5Sにおいての躾は違います。
この場合の躾とは、3Sが習慣化することで、ルールが守られている状態のことを指しています。
習慣化するためには、5S活動を強制するのではなく、社員が自主的に活動できる環境をつくることが重要です。
全員で計画を立てて、ルールや基準を決めることを意識しましょう。
【5S】を取り入れる目的
5Sを取り入れる目的は4つ挙げられます。
一つづつ説明を加えますね。
無駄を削り作業効率を上げる
5Sを実行することで何がどこにあるのかが判り易くなり、「探す」という無駄な時間が削れます。
無駄な作業が1つずつ削られ、時間を効率的に使えるように変わり、作業効率が上がるのです。
社員が働きやすい環境を作る
整理整頓を実行することで、モノを探たり、無理な態勢で作業する必要がなくなります。
身体的な負担の少ない職場・作業場に変わるのです。
また、清潔な状態を保つことで、心理的な負担も軽減でき、メンタルヘルスにも繋がります。
安全性が向上する
安全な職場環境を作ることに繋がります。
職場が乱雑だと、作業や移動がしにくくなり、事故発生の可能性が高くなります。
作業しやすい環境を作ることにより、仕事の安全性が確保出来ます。
個々人がルールを順守、動ける風土に変わる
コンプライアンス遵守に繋がります。一人ひとりの意識改革が出来ます。ルールを守って行動出来るように導けるのです。
会社風土が徐々に変わっていくため、無意識のうちにルールを守れるように変わっていくはずです。
【5S】が定着するメリット
5Sが定着することでもたらされるメリットはいろいろです。
具体的なメリットについて7つ紹介します。
業務効率の向上が考えられる
5Sが定着することで、気づかなかった無駄な時間を意識し出します。
事務所や工場などの作業環境が整うことによって業務効率も上がります。
さらに、作業がスムーズに行えることで、生産性アップも期待出来ます。
必要不可欠な作業に集中出来る
5Sを徹底し、整理整頓や清掃がしっかりと行われている環境を作ると、生産業でいうと、工具などのモノを探す不要な作業・時間がなくなります。
結果として、自分の行うべき作業に集中することが出来て、スピーディーで質の高い仕事が出来て来るのです。
作業中の安全性が向上する
不要なモノを処分したり、モノを使いやすい場所に配置したりすることで、作業中の安全性が向上します。
清掃の維持や定期的な点検などが習慣化することによって、安全に作業が出来る環境が整い、結果として事故防止に繋がります。
商品やサービスの質が高まる
ルールを徹底することで、業務中のミスや作業のムラが減ります。
余計な作業が省かれることで集中力も高まります。
結果として、商品やサービスの質が高まって行くのです。
安定した品質を維持することが、必然的に顧客満足度も高まります。
コストを削減する
業務効率UPによって、時間外残業が少なくなったり、人材を雇用せずに済んだり出来るため、人件費を削減出来ます。
徹底した業務用の用度什器の在庫管理をすることで、不必要な購入がなくなり、余計な経費を抑えることが可能となります。
ストレス軽減で快適に働ける
清潔で働きやすい環境を整えることで、社員のストレスを減らせます。快適に働けることによって社員の満足度も上がり、仕事に対するモチベーションを保ちやすくなるでしょう。
メンタルヘルス的にも、いい方向に向かいます。
同時に、5Sを意識して行うことで、自主性も身に付いて行きます。
チームワークが向上する
社員全員で5S活動を行って行くことで、組織の一体感が醸成されます。
社員間やチーム内でのコミュニケーションが活性化します。
結果、業務の連携もスムーズに取れるようになります。
風通しの良い職場になり、ストレスも溜まり難くなる環境が生まれます。
【5S】が進まない原因は?
5Sに取り組んでみたけれど、うまくいかないこともあるでしょう。
その原因は大きく分けて3つあります。
社員が積極的な行動になっていない
5S活動をすること自体が目的となってしまっている
ルールが決まっておらず、守られていない
5Sの実行を、トップダウンで上から押しつけてしまうと、社員のやる気の醸成になりません。継続することも難しくなります。
社員が目的や効果を把握出来ないままでいると、結果として、モチベーションが上がらず、5S活動が定着しません。
5Sを継続するには、ルールの明確化や徹底も必要となります。
【5S】導入前にすべきこと
事前にどのようなことをすればいいのか、具体的な内容を紹介します。
【5S】レベルの現状把握してから計画を立案
現状分析が必要です。
5Sがどのくらい出来ているのかを把握することが大切です。
改善点・課題を抽出し、目的を明確にした上で立案計画が必要です。
目的をはっきりさせて、より具体的な計画を立てましょう。
【5S】を伝える担当者の明確化
5Sを行う場合には、リーダーを指名することが不可欠です。
さらには、そのリーダーに対しては丸投げするのではなく、しっかりと教育指導することも重要です。
いかがでしょうか。
先ずは実践しよう
先ずは、目の前にある書類の山を無くしましょう。
整理整頓のポイントは、
1週間以内に使用する書類だけは、残しましょう。
1か月以内の使用予定の書類は、引き出しに入れましょう。
1週間に1度は、その書類を見て、確認しましょう。
1カ月以上ある書類(未処理書類)は、一旦書庫に入れましょう。
これを3カ月間、実践してみてください!
業務の進め方が、変わって行きますよ!
1年目の社員が、実践出来たら、優秀社員への第一歩となるはずです!
さあ!
今日を明るく元気に行きましょう!
いってらっしゃい!