こんにちは!北の熱い講師オッケーです!
80年目の「終戦記念日」が来ます。
「全国戦没者追悼式」とは
毎年「全国戦没者追悼式」(ぜんこくせんぼつしゃついとうしき)が行われます。
毎年8月15日に政府主催で行われる儀式です。
この式典は、第二次世界大戦で命を落とした約310万人の日本人戦没者を追悼し、平和を祈念することを目的としています。
会場は東京都の日本武道館で、天皇皇后両陛下をはじめ、内閣総理大臣や戦没者の遺族など、多くの方々が参列します。
式典では国歌の斉唱や黙祷、天皇陛下のおことば、内閣総理大臣による追悼の辞、献花などが行われます。
特に正午には、全国民が1分間の黙祷を捧げるよう呼びかけられています。
この儀式は、戦争の記憶を次世代に伝えると同時に、二度と戦争を繰り返さないための平和への誓いを新たにする大切な場となっています。
全国戦没者追悼式の歴史
全国戦没者追悼式は、戦争の記憶と平和への願いを込めた重要な歴史を持っています。
最初の追悼式は、終戦後7年後の1952年5月2日に東京都の新宿御苑で行われ、昭和天皇と香淳皇后が臨席されました。
その後、1965年からは、現在に至るまで、毎年8月15日に日本武道館で開催されています。
式典が行われる背景
式典が行われる背景には、戦争によって失われた命や平和を祈念する日を国として定める閣議決定がありました。
具体的には、先の大戦によって亡くなった方々への追悼や、平和への誓いを新たにする目的で、各時代の内閣が式典の形式や日程を調整してきました。
このような式典の進化は、日本が平和国家としての意識を持ち続けるための象徴としても機能しています。
最大の戦艦「大和」について
日本が誇る史上最大の戦艦「大和」、その沈没から80年経った今も、深海に眠ったままです。
技術が進んだ現代なら、そろそろ引き揚げられるのでは?と感じる方も多いでしょう。
しかし、戦艦大和は今なお引き揚げられていません。
それは単に難しいからではなく、日本人の感情や文化、歴史認識が深く関わっていると言われています。

Via|Wikipedia(左)昭和16年 呉工廠で最終艤装中の大和(右)大和の最期(公式より引用)
戦艦大和が沈むのは、鹿児島県坊ノ岬沖の水深約350メートルの深海です。
大和の全長は263メートル、排水量は約67,000トン、これは通常の沈没船とは比較にならない巨大さです。
このような環境から巨大な船体を引き上げるには、特殊な装備・膨大な準備期間・長期に渡る作業が必要で、費用は数百億円〜1000億円を超える可能性があるとされています。
実際、2016年に呉市が行った海底調査だけでも、約8,000万円が投じられました。
引き揚げは「不可能」ではなくとも、国家予算級の費用と困難な技術的挑戦を伴うのです。
さらに船体は沈没から80年近くが経過しており、腐食や劣化が進行、船体に触れるだけで崩れる危険性も高く、物理的にも心理的にも「壊さずに引き上げること」はほぼ不可能と言われています。
遺族の思いと海底の墓標
大和には沈没時、約3,300人の乗組員が搭乗し、生還したのはわずか300人未満、つまり約3,000人が戦艦と運命を共にしたことになります。
この現実は、大和を単なる軍艦ではなく、海底に眠る英霊たちの墓標として捉える遺族・関係者の心に強く刻まれています。
過去に引き揚げ構想が検討された際も、「引き揚げは英霊の眠りを妨げる」「お墓を暴くような行為だ」という反対の声が多数ありました。
これは感情的な問題というよりも、日本文化に根付いた「死者を静かに弔う」という倫理観に基づいています。
特攻隊をはじめとする戦没者の記憶は、戦後日本の「平和国家形成」にとって象徴的な存在でもあり、大和はその最大級の象徴と言えるでしょう。
さらに大和は今、単なる沈没船ではなく「水中文化遺産」としての価値を持ち始めています。
ユネスコが定める水中文化遺産保護条約によると、沈没から100年を超えた水中構造物は文化遺産として保護の対象に入ります。
大和も2045年に正式な国際保護対象となる見込みです。
また、海底に眠るそのままの姿は、破壊されずに当時のままの状態を伝える生きた証拠として世界でも注目されています。
アメリカの戦艦アリゾナ(真珠湾)も同様に引き揚げられず、今も沈んだままの記憶として残されています。
現在は3DスキャンやVR技術を使い、引き揚げなくても大和を記録・体験する手段が発展しています。
つまり、物理的に動かさずとも後世に残す方法は進化していると言われています。
もし引き揚げたらどうなる?
仮にすべての課題をクリアし、大和を引き揚げることができたとしても問題は山積みのようです。
一方で、教育的意義や観光資源としての価値は計り知れません。
引き揚げた大和を展示することで、太平洋戦争の実態や日本の技術史、平和の大切さを語り継ぐことができるでしょう。
事実、大和ミュージアム(広島県呉市)には多くの来館者が訪れています。
しかし引き揚げた後の保存処理には多大な技術と費用がかかります。
金属の酸化を防ぐための化学処理や、巨大構造物の保管施設の建設、遺族への配慮、社会的合意の形成など、多くのハードルが残されているのです。
また、海底で自然に還っていく船体を無理に引き揚げることが、「平和の象徴」としての役割を失わせる危険性も指摘されています。

「平和の礎」であることを確認
戦艦大和が引き揚げられない理由は、単なる技術やお金の問題ではありません。
それは日本人の死生観、戦争の記憶、そして平和への願いが深く関わっている問題だからです。
大和は今、海底で静かに眠ることで「戦争とは何か」を私たちに語りかけてくれています。
「引き揚げない」という選択は、忘却ではなく、尊厳と記憶を未来へつなぐ新しい継承の形なのです。
この選択が、戦争を繰り返さないための最も力強いメッセージとなることを、私たちは忘れてはなりません!
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