【観光立国】インバウンド成長しかない資源なし国、日本

経済情勢・指標

こんにちは!北の熱い講師オッケーです!

今日は、大真面目な経済成長の話です。

世界中で観光客が増加しています。

世界全体の外国旅行者数はすでに新型コロナ禍前を上回り、

右肩上がりの成長軌道に戻りました。

観光資源しかない日本

観光資源が豊富な、「極東アジア国日本」であり、特にオッケーの住む北海道経済にとって、願ってもない追い風が吹き出しています。

地球上で、小さな島国である「日本」に、石油を代表とする自然物質的な資源を、そもそも持っていない国なわけです。
江戸時代までは、「金鉱」があったのでしょうが、掘っちゃいました!

なので、「観光資源」しか残っていないのかもしれません。

「世界経済ナンバー2の経済立国」であった国ではありましたが…

外国人観光客を受け入れる「インバウンド(訪日客)観光」の将来像を考えます。

観光はどんな産業?

そもそも観光はどんな産業なのでしょうか。

外国人が日本国内で宿泊や飲食、観光施設の利用、買い物にお金を使い、国内に外貨が流入します。

物を外国に売るのと同じ効果があるため、国内総生産(GDP)統計では「サービスの輸出」に計上されます。

インバウンド観光は輸出産業の主要産業なのです。

観光産業を考える

国連世界観光機関によると、世界全体の観光産業の輸出収入はコロナ禍前の2019年時点で総輸出の7%を占め、エネルギー産業、化学産業に次ぐ3位となっているのです。

しかも観光産業の従事者は全労働者の1割を占めています。

観光は今や世界の経済成長をけん引する基幹産業となっています。

国連世界観光機関は2013年、当時10億8700万人だった世界の外国旅行者数が2020年に14億人、2030年には18億人に増えると予測しました。

その後、予測を上回るペースで増え続け、14億人には2年早い2018年に到達しました。

コロナ禍の影響で2020年には4億人に激減しましたが、22年にはV字回復し、昨年2023年には12億8600万人まで回復しました。

今年は14億人を超え、来年には15億人を突破する勢いです。

不況や疫病などにより一時的に減少しても、短期間で急回復する強靱さも観光産業の特長です。

日本の観光産業

日本の状況はどうでしょうか。
コロナ禍前の2019年の国別国際観光収入を見ると、日本は世界7位、来訪客数は12位でした。

数字だけで見ると、日本はすでに世界有数の観光立国です。

ただ、日本は高度成長期から長い間、海外へ出かける日本人の数が訪日外国人を圧倒的に上回る状況が続いてきたため、「観光に出る国」であり「観光で稼ぐ国になった」という認識は、まだ国民の間にあまり広がっていないようです。

日本政府の対応も遅れました。
巨額の貿易黒字による米国とのあつれきを避けるため、「サービスの輸出」増につながる観光誘客に不熱心だったのです。
このためアジア地域の観光客数が急増した2000年代に入っても、訪日客数はあまり伸びませんでした。
経済低迷が長期化する中で政府もようやく観光推進にかじを切り、2013年ごろからは円安の進行も重なって訪日客数が急激に増え始めました。

昨年の訪日客による支出額は5兆2900億円(約351億米ドル)、
北海道はその約5%にあたる2512億円でした。

政府は2030年までに15兆円、北海道観光機構は1兆2500億円に引き上げる目標を掲げています。

目標を達成するには、観光施設への投資を促進し、観光振興策に予算を振り向けることが不可欠ですが、「観光産業は水物だから」といった消極論も根強くあります。

特に道内は大型リゾート施設やテーマパークがバブル崩壊後に相次いで破綻し、中国や韓国などとの外交関係悪化や自然災害で客が激減する事態を何度も経験したため、観光への本格的長期的投資に慎重論が多いです。

ただ、国内客に依存していたバブル期と、アジア地域で観光客が急増する現在とでは、経営環境は異なります。

東南アジア諸国や欧米からの客も増え、中国や韓国への依存度も下がる傾向にあります。

今後の観光産業

観光は、短期的に停滞しても、中長期的には世界の経済成長に比例して拡大してきた安定成長産業です。

今、人口約14億人のインドで国外旅行者が増え始めるなど、観光市場は今後も拡大する見通しです。

かつてない「大観光時代」を迎え、その恩恵を地域に取り込めるかは、自治体や観光業者の意欲と力量にかかっています。

「あつものに懲りてなますを吹く」のでは、チャンスを逃すことになるでしょう。

人手不足、インフラ整備が課題

インバウンド観光への期待が高まる一方で、必然的に発生する課題もあります。

直面しているのは人手不足です。

観光庁によると、5月の外国人宿泊者数は、全国でコロナ禍前の2019年5月比39.4%も増加したのに対し、
北海道は同マイナス13.8%と、回復の遅れが顕著です。

コロナ禍で空港の地上支援業務や航空機燃料輸送のスタッフを減らしたため、国際線の直行便やチャーター便を受け入れる態勢が整っていないことが要因です。

人手不足が解消すれば、「オーバーツーリズム(観光公害)」への対応に悩むことになりそうです。

観光客が有名観光地に殺到し、交通機関の混雑やごみ発生などで住民生活に支障が出る問題です。

コロナ明けで有名観光地はインバウンド需要の急伸と、そもそものそこに住む住民の交通機関が、パンクしてしまう状況が発生しています。

フランスやスペインでは「観光誘客反対」を叫ぶデモの参加者が観光客に水鉄砲を浴びせる事件が起き、観光地への立ち入りを規制する動きも広がっています。

道内でも函館山ロープウェイに長蛇の列ができるなど、一部の人気観光地で顕在化しています。

早急に、インフラの整備が必要です。

観光と生活

観光客が地域の許容量を超えて自然や文化の魅力が失われれば、元も子もありません。

求められる対策は全国全道各地への「分散」です。

あまり知られていない地域の魅力を世界に向けて発信し、

外国人が移動しやすいよう鉄道やバスなど公共交通機関の利便性を高める必要があると感じます。

今日を大切に明るく元気に行きましょう!

お仕事の方、お疲れ様です。

いってらっしゃい!

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