こんにちは!北の熱い講師オッケーです!
今年もあと2ヶ月ちょっと、早いですね。
お正月商戦が始まってます。
お正月といえばおせち料理です。
10月中の予約で、早期割引20%などの広告を目にするようになりましたね。
そこで、今日は、おせち料理のウンチクを、、
おせち料理の由来
毎年のように作ったり食べたりしていても、おせちの歴史や由来をご存じの方は少ないのではないでしょうか。
季節の節目にいただく料理だった!
日本では奈良時代の宮中料理が始まりだと言われています。
「おせち」を漢字で書くと「御節」となり、暦上の「節句」、つまり季節の節目を意味していました。
これは、唐の時代に中国から伝わった五つの節句が関わってきます。
人日(一月七日)、上巳(三月三日)、端午(五月五日)、七夕(七月七日)、重陽(九月九日)という、五つの節句が由来となっているとのこと。
端午や七夕などは、今でも残っていますね。他の日はちょっとピンときませんね。
奈良時代に入り、季節の節目となる「節句」に「節会(せちえ)」という宴会を催して、神様に感謝するという風習が始まります。
それは、平安後期からある「火の神(荒神)を怒らせないよう火は使わない」「歳神様を迎えて共に食事を行う正月は台所を騒がせてはいけない」といった風習からきているそうです。
この時にお供物として作られたのが「御節供(おせちく)」と呼ばれる料理です。
その料理が、現在のおせち料理の起源ではないかとされています。
市民に広まったのは江戸時代からのようです。
先ほどの「五節句」が江戸幕府によって公式行事として制定されます。
この幕府のお触れを契機に、一気に「節会」や「御節供」が一般庶民の知るところとなりました。
しかし、一般庶民が「五節句」の度に豪華絢爛な料理を用意するのは、実際には無理というもの。
次第に、五節句の中で最も大切とされる「人日(一月七日)」に料理を用意するようになり、それが「おせち料理」として現代まで受け継がれ、残ったようです。
さらに、宮中料理を起源とするおせち料理は、神様へのお供物として食べられていた当時はお椀やお皿を用いた「膳」として供されていました。
それが現在のように重箱に詰められるようになったのは、明治時代になってからのこと。
その理由は、神様への感謝から年始のお祝いとしての意味合いが濃くなるにつれ、重箱を重ねることで「幸せや福が重なる」という願いが込められていったのではないかと言われています。
さらに重箱に積んで置いておくことで保管のためのスペースも省略され、家族やお客様に振舞いやすいという現実的なメリットもあったようです。
現在ではシンプルな一段ものから豪華な六段ものまで、さまざまな段数のおせち料理があります。
一般的には四段重ね、もしくは五段重ねが正式だとされています。
第二次世界大戦以降になると、百貨店などで見栄えのいい段重ねのおせち料理が販売されるようになり、一段と豪華なイメージが広まります。
そして、この頃になって「おせち料理」という呼び方が、ようやく一般的に使われるようになったようです。
日持ちのする料理
女性への感謝
おせち料理といえば、日持ちのする料理が多いですね。
その理由をご存じでしょうか。
お正月に火を使うのはご法度ということです。
そして、大切な、もう一つ、「日ごろ炊事をしてくれている女性が、正月三が日は休めるように」という意味もあるのだとか。
現在でこそ、夫婦共働きの世帯も多くなり、「家事=女性」という認識は薄まりつつありますが、おせち料理が爆発的に広まった戦後の高度経済成長期は、まだまだ家事は女性の仕事というとらえ方が一般的だった時代です。
せめて、正月くらいは、女性を台所に立たせないようにしようという、「日ごろの感謝」が込められています。
包丁を使うと、良縁まで切ってしまう?
ものを切るためにある「刃物」はよいご縁まで切ってしまうということから、正月に包丁を使うのは縁起が悪いとも言われています。
1月11日の鏡開きの時、包丁を使わずに手や木槌などで鏡餅を叩き割るのは、この風習の名残かも知れませんね。
ちなみに、「怪我することなく無事に一年を過ごせますように」という願掛けの意味もあるのだそうです。
祝箸(いわいばし)
どちらも使えるからといって、祝箸を取り箸代わりに使うのはダメです!
おせち料理を食べるとき、両端が先細りした変わった形のお箸を使いますよね。
これは「祝箸」といって、片方は神様、もう片方は人が使用する「神人共食」を意味しています。
こんなところにも、おせち料理が元々が「神様へのお供物」だったことの名残がうかがえます。
くれぐれも、ひっくり返して「取り箸」に使用しないよう、要注意です!笑
ライフスタイルに合わせたおせちが主流!
最近では、和食だけでなく洋食や中華、和洋折衷など、さまざまなタイプのおせち料理が作られています。
大家族のための五段重ねの豪華なおせちもあれば、夫婦だけでちょうどいい一段のシンプルなおせちもあります。
塩分や糖質を控えたものやヘルシー志向のおせちも人気となっています。
飲食店でもオリジナル商品を販売していて、お店はもちろんインターネットでも気軽に注文を受ける、積極商売するお店が増えましたね。
4年間のコロナ禍での、商魂たくましい戦略ですね。
家族構成やライフスタイルに合わせて、みんなが笑顔でお正月を過ごせるようなおせち料理を取り入れたいですね。
おせちって、何段が正解?
デパートやネットでは、コンパクトな一段から豪華な五段までさまざまなおせち料理を見かけますが、正式な段数は・・・実は諸説あるのです。
四段もしくは五段を正式とする説が多いのですが、最近では四段が主流のようです。
これは完全な数を表す「三」の上にもう一段重ねた数ということにちなんでいるのだとか。
上から一の重、二の重、三の重、与の重、となります。
「四」は「死」を連想させる忌み数字のため「与」の字を使い、呼び方も「よのじゅう」なのです。
ちょっと、誇れる情報かな!笑
おせち料理の一つひとつ食材の意味は?
またおせち料理には、一つひとつの食材に意味があるのですが、すべて答えられる方はいらっしゃらないのでは?
おせち料理には、和食の懐石料理や西洋料理のフルコースのように一連の流れがあります。
食材の種類としては、100種類以上の食材があるとも言われます。
大きく分けて「祝い肴、口取り、焼き物、酢の物、煮物」の5種類となります。
それぞれの食材に意味があり、願いが込められています。
どの順番で重箱に詰めるのかも決まりがあります。
一の重
一段目には、慶事にふさわしい祝い肴と、酒の肴になる口取りを入れます。
数の子
数の子はニシンの卵のこと。
数万粒というたくさんの卵をつけることから、「子孫繁栄」を願う縁起物とされています。
田作り
カタクチイワシの稚魚を干して、醤油や水飴、砂糖などで飴炊きにしたもの。
カタクチイワシは農作物を作る際の肥料として使われたことから、「五穀豊穣」を願って食べられています。
黒豆
真っ黒に日焼けするほどマメ(=豆)に働き、「健康に暮らせるように」という願いを込めて食べられています。
あえて表面がしわになるように煮て「シワができるほどの長寿」を願う意味もあるとのこと。
たたきごぼう
ごぼうは地中の奥深くまで根を張ることから、「家の基礎が堅牢であるように、家族の土台がしっかりするように、」といった願いが込められています。
また、「家業が土地に根付に繁栄しますように」という意味もあるそうです。
紅白かまぼこ
飾り切りで鶴や松などの縁起物にかたどられたかまぼこには、赤には「魔除け」白には「清浄」の意味があるそうです。
伊達巻
「伊達=洒落た・見栄えの良い」という意味を持つ伊達巻。
巻物に似ていることから、「知識が身に付きますように」との意味があります。
昆布(こぶ)巻き
よろ「こぶ」という語呂合わせから、縁起が良いとされている昆布巻き。
昆布を「子生」とも書けます。なので「子孫繁栄」の願いも込められています。
栗きんとん
干して殻と渋皮を取り去ったものを「かちぐり」と呼んでいたことから、「出陣や祝勝」に用いられた縁起物です。
そして、きんとんは漢字では「金団」と書くことから、財宝にたとえて「金運」を呼ぶとも言われています。
ちょろぎ
真っ赤に染められた漬物として食べられることが多いちょろぎ。
漢字で「長老喜」「千世呂木」と書けることから、長寿を祈願しています。
錦玉子
上半分の黄身の部分が「金」、下半分の白身の部分が「銀」の二色(=にしき)に見えることから、語呂合わせで「錦」と呼んで縁起物とされています。
二の重
二段目には、縁起がいいとされる海の幸を中心とした焼き物を入れます。
鯛の姿焼き
祝いの席に欠かせない鯛は、「めでたい」という語呂合わせだけでなく七福神の恵比寿様も手に持つ縁起物。
紅白の色合いや傷みにくいことも、お祝い事で重宝される理由のようです。
ぶりの照り焼き
ぶりは、大きさによってワカシ、イナダ、ハマチ、ワラサなど名前が変わる出世魚です。
「立身出世」を願う縁起物として食べられています。
車海老艶煮
茹でると丸くなる姿が腰を曲げたお年寄りに見立てられ、「長生きできますように」という願いが込められています。
火を通すと身が赤く美しくなることから、縁起物や魔除けの意味もあります。
煮蛤
蛤の殻は、同じ貝のものでないと左右がピッタリと揃わないことから、「夫婦円満」を象徴しています。
三の重
三段目には、山の幸を中心とした筑前煮やお煮しめを入れます。
煮物は様々な具材を一緒に煮ていることから、「家族一緒に仲良く結ばれますよう」にという意味があります。
れんこん
大きな穴があいていることから、「将来の見通しがきくよう」にという願いが込められています。
また、仏教では極楽浄土の池に蓮の花が咲くことから、「穢れのないこと」も表しているそうです。
里芋(ヤツガシラ)
親芋の周りに子芋、子芋の周りに孫芋と、1つの種芋からたくさんの芋がつくことから、「子孫繁栄」を願う意味があります。
ヤツガシラは「八つ頭」と書いて、末広がりの「八」や人の「頭」となって「出世」するように、という意味もあるようです。
くわい
空に向かってまっすぐな芽を出すことから「芽出たい=めでたい」という語呂合わせや、立身出世の意味があります。
たくさんの子球がつくことから、「子孫繁栄」を願う意味もあるようです。
手綱こんにゃく
真ん中がねじれている手綱こんにゃく。武家社会の頃から「手綱を締める」ということで、戦いに備えるという意味があったのだとか。
そして結び目には「良縁」や「家庭円満」といった願いも込められています。
与の重
四段目には、日持ちのする酢の物や和え物を入れます。
紅白なます
大根と人参の色合いを紅白に見立てた縁起物の紅白なます。お祝いの際の水引にも見えることから、「平安」や「平和」への願いも込められています。
どちらも根菜で、深く根を張って「家族の土台をしっかりと支えられるように」という意味もあります。
菊花かぶ
菊は国花でもあることから、「繁栄」や「健康」を願う縁起物とされています。
「邪気払い」や「長寿」を祈願するという意味も込められているそうです。
小肌栗漬け
小肌もぶりと同じように、大きさによって「シンコ」「コハダ」「コノシロ」などと名前が変わる出世魚。
「立身出世」を願って食べられています。
三段や五段の時はどうするの?
三段にする場合には、一の重には祝い肴と口取り、二の重には酢の物と焼き物、三の重には煮物を入れるのが一般的です。
五段の場合、五の重には家族の好きなものや予備の料理を入れるそうです。
家族や親戚などたくさんの人たちが集まるお正月ならではの工夫なのかも知れませんね。
また、古くは「控えの重」とも言われ、繁栄のための伸びしろ、または福を詰めるための場所として空にしておいたこともあるそうです。
一大マーケット
「お歳暮」の衰退
「年末商戦の柱」を言えば、「お歳暮」でした。
それが、時代と共に、その風習が途絶えて来ています。
会社間の「虚礼廃止」が大きな要因ではないかと思います。
それと、この頃は、結婚の際の「お仲人」を立てる、お願いするということがなくなりましたよね。
「年に一度は、ごあいさつを兼ねての付け届け』的なことが、なくなっています。
ホームパーティー感覚
このコロナ禍で、外食が慎まれ、持ち帰って自宅で食べるという「中食」が急成長しました。
「中食」の「王様」が「おせち料理」と言ってもよいのではと思います。
「クリスマスケーキ」同様『ホームパーティー』の「メイン料理」的感覚となっているようです。
おひとり様用から、夫婦用、4人家族用、3代世帯家族用とバリエーションが増えました。
価格帯も幅広く、おひとり様用3,000円から高級ホテル・割烹が作る100,000円近くまでのおせち料理が揃っています。
購買平均単価が、お店によりますが、「15,000円前後」です。高級料理です!
先ほどの「お歳暮」は価格帯が「5,000円から10,000円」くらいと考えると、
提供する側の販売店・百貨店は、売上総額が「お歳暮」よりも「おせち料理」が「上になった」ところが多いと思います。その額が「億」単位です!
まさに。年末商戦の中心に「おせち料理」が「主座」として君臨しだしました。
おせち料理は、味だけではないさまざまな願いが込められた日本ならではの食文化です。
その歴史や意味を知って、ぜひお子さんにもしっかりと伝えてあげたいですね。
今日を明るく元気に行きましょう!
お仕事お疲れ様です。
いってらっしゃい!