【秘策】ありますよ!-フレーミング効果-

業務

こんにちは 北の熱い講師 オッケーです!

マーケティングの ‟ど真ん中” の話です。
特に、中小企業の経営者の方々は、この内容をしっかり理解して、広告を考えてみてください。
絶対に売上が10%はUPするはずです!
どんな方法か!

バイアス(偏見)を操縦することです

フレーミング効果とは?

フレーミング効果は、英語で「framing effect」。枠組み・額縁を意味するフレーム(frame)を語源とします。
ノーベル経済学賞受賞者でプリンストン大学名誉教授のダニエル・カーネマン氏と、心理学者の故エイモス・トヴェルスキー氏が、米国の権威的な学術誌『サイエンス』上で1981年に発表した、のちの「行動心理学」の根幹の効果です。

同じ内容のことでも、表現の仕方を変えることによって相手に与える印象を変えることができるという認知バイアスの1つです。

 

学術的な言葉だけだと少し分かりにくいと思うので、次は具体的な例とともにフレーミング効果を解説していきますね。

フレーミング効果の例

有名な実験をご紹介しますね。フレーミング効果の検討のため、上述したカーネマン氏とトヴェルスキー氏が作成した「アジア病問題」です。

実験では被験者(学生)を、利益を強調した「ポジティブフレーム条件」グループと損失を強調した「ネガティブフレーム条件」グループに分けて、考えさせました。

米国はいま、「アジア病」という伝染病の大流行に備えています。
死者は600人に達する見込みです。
その対策として、2種のプログラムが提案されました。
どちらを採用しますか?
という、回答の調査実験です。

【ポジティブなフレーム条件の内容】

  • プログラムA:200人が助かる
  • プログラムB:600人が助かる確率は1/3で、誰も助からない確率は2/3となる

【被験者の回答選択はどちらを選ぶ】

  • プログラムA:72%
  • プログラムB:28%

「何人助かるか」と利益を強調した場合、
「全員死亡」のリスクを避け、200人が確実に助かる【プログラムA】を選ぶ学生が多いという結果でした。

「ネガティブフレーム条件」だとどうなるでしょう?

【ネガティブフレーム条件の内容】

  • プログラムC:400人が死ぬ
  • プログラムD:誰も死なない確率は1/3で、600人が死ぬ確率は2/3

【被験者の回答選択はどちらを選ぶ】

  • プログラムC:22%
  • プログラムD:78%

「何人死ぬか」と損失を強調した場合、
「全員死亡」のリスクを負いつつも、全員助かる可能性もある【プログラムD】を選ぶ学生が多いという結果となったのです。

お判りの通り、【A】と【C】、【B】と【D】の意味するところは同じです。

  • 【プログラムA】・【C】:600人中200人が助かり、400人は死ぬ
  • 【プログラムB】・【D】:600人全員助かる確率は1/3。全員死ぬ確率は2/3

内容が同じなら、【A】と【C】、【B】と【D】で、選択する人の割合はそれぞれ同等になりそうですよね。
それが、そうはならないのです。

利益を強調されれば損失を回避し、
損失を強調されれば利益を求めようとする人間の心理的傾向

上記のことを、この実験は示したのです。

大半の人は、提示された「フレーム」をそのまま受け止め、自分で再構築(リフレーム)することなく判断を下してしまう、とカーネマン氏は言っています。
私たちの意思決定は、フレーミング効果の影響を大きく受けているのです。

「10回のうち1回は失敗します」
「成功確率90%です」

は同じ意味ですが、見え方が違います。
おそらく、下の文章のほうが、安心感が湧くと思います。
これが人間の心理です。

 

①「糖質90%カットの健康飲料」
②「糖質10%入りの健康飲料」

上記2種類のキャッチコピーの健康飲料があったとしましょう。
同じことを意味しているにも関わらず、なんとなく糖質が入っていることを強調した②の方が体に悪そうな印象を受けますよね。

①では糖質をどれだけカットしたかにフレームを当てています。
②では糖質がどれだけ入っているかにフレームを当てはめています。

このように、同じ物事でもフレームを当てはめる位置によって印象が変化する、という心理効果がフレーミング効果です。

ビジネスシーンでも応用可能

このフレーミング効果はビジネスシーンでも応用出来ます。
例えば、営業などで自社の商品をアピールするとしましょう。
通常なら「弊社の商品は年間35,000円で利用可能です。」というように総額で伝えると思います。
これを、フレームを変えて「弊社の商品は1日あたり約100円で利用可能です。」という風に提示する金額を小さくすることで、相手に与える印象を変えることが出来ます。

さらに一例として、某コンビニで「おにぎり全品◯%オフ」とアピールした時よりも、「おにぎり全品◯円セール」とアピールした方が、同じ値引率にも関わらず売上が上がったという有名な話もあります。

いかがでしょうか!

行動経済学です

同じ内容のことでも伝え方(フレーム)を一工夫することによって、相手に与える印象が変えられるということを知っておくべきです。

人間は、合理性だけでは反応しない

仕事でもプライベートでも、物事の伝え方を意識して行動出来るのではないでしょうか。
これが、「行動経済学」です。

貴方のお店のチラシに一工夫、考えてみてはいかがでしょうか!
会社の経営会議のプレゼンテーションで、考えてみてはいかがでしょうか!

さぁ!
今日を明るく元気に行きましょう!

いってらっしゃい!