こんにちは!北の熱い講師オッケーです!
少しでも多くの所得を得たいと思うのは真理ですよね。
日本の平均給与(2022年)は約458万円と前年から2.7%増加したとはいえ、足元の物価上昇で実質賃金はマイナスが続いています。
いつかは大台を!
「いつかは大台を突破したい!」と年収1000万円超に憧れる人は多いと思います。
しかしながら、年収1000万円前後は行政の支援策で所得制限の対象とされるケースも多く、子育て家庭の生活は意外に厳しいことが多いと指摘する経済アナリストが多くいます。
なぜ年収1000万円の世帯は厳しいのでしょう。
ちょっと、シミュレーションをしてみましょう…
年収1000万円は本当に高所得者なのか
岸田政権が決定した所得減税などを柱とする総合経済対策は、物価高騰に苦しむ家計支援策として所得税と住民税を合わせて1人あたり4万円の減税を2024年6月に実施する方針が明記されましたね。
低所得世帯には7万円が給付され、首相は「減税と給付金を組み合わせることで可処分所得を支えていくことが重要だ」と強調しました。
経済対策の策定過程で毎回議論されるのは、一定の年収以上の人や世帯を対象から除外する「所得制限」です。
年収1000万円を超えるのは8世帯に1世帯
では、年収1000万円を稼ぐ人はどのような生活をしているのか。2022年の「国民生活基礎調査」によると、1000万円を超える世帯の割合は12.6%で約8世帯に1世帯であることがわかります。
高級マンションに住み、高級車を乗り回し、子息は私立校に通い、家族全員で海外旅行をする…
そのような優雅な生活を思い描く人も多いと思います。
残念ながら実際にはそうでもないようです。
子持ち世帯は1000万円でもカツカツの生活
世帯構成や賞与の割合などでも前後するが、家族4人世帯で子供が2人とも16歳未満と仮定した場合です。
1人で年収1000万円を稼ぐ世帯(夫婦どちらかが主婦・主夫)の手取りは約735万円となります。月換算すれば約61万円です。
夫婦共働きで年収が600万円と400万円という世帯の場合は約770万円、月に約64万円と手取りが少し増える計算です。
単身者の場合は約720万円、月に約60万円です。
総務省の「家計調査」(2022年)で単身世帯と子持ち家庭のモデル支出をシミュレーションすると、
単身世帯は月に20万円以上の余裕がある一方で、子持ち世帯はギリギリ赤字か黒字のラインであることがわかります。
この生活水準でいけば貯金を容易にすることはできないことが分かります。
単身世帯ならば東京都内の高級マンションに住むことも可能かもしれませんね。
一方で、子持ち世帯の場合は予算オーバーになるため、都心部から離れたり近隣県に住んだりするケースが現実です。
年収1000万円と言えども、子育て中の家庭が都心の高級マンションで優雅に暮らすというのは現実的には難しいわけです。
年収1000万円の家庭がマンションを買うなら現実的には4500万円が目安
年齢によっても異なるが、大台に乗るファミリーがマンションを買う場合の価格は約4500万円が目安になります。
「住居費の18万円」をすべてローンの返済に回せるわけではなく、管理費や修繕積立金・固定資産税などで毎月5万円ほどの支出が必要になるためだ。返済に回せるのは月に13万円程度になる計算です。
仮に「金利1%・返済期間35年のフルローン」で4500万円を借りると、月々の返済額は約12万7000円になり、目安の約13万円におさまります。都内の高級マンションはかなり苦しい生活になることがわかります。
金融機関の中には最大で年収の7倍程度までの融資を認めるケースもあり、7000万円までローンを組むことができるかもしれませんね。
しかし、「金利1%・返済期間35年」で借り入れた場合の返済額は月に約19万8000円となる。その他の経費を入れると25万円近い負担になり、1000万円の世帯にとっては現実的とは言えません。
私立に子供、マイカー複数、子持ち世帯では難しい
シミュレーション上は「教育費が10万円」です。
大学卒業までの22年間を考えると、総額は2640万円。
子供2人なら1人につき1320万円を投じることができます。
ただ、中学から大学まで私立に行く場合の教育費は1400万円程度であるため、予算オーバーとなります。
足りない分は奨学金での対応か、教育ローンで借りるかの選択を迫られる。高校から私立とした場合でも1100万円強が必要です。
年収1000万円の世帯であっても、当然のように私立校に子供を通わせることができるわけではないのです。
マイカーでも高級車を何台も保有できる「富裕層」とは異なります。
新車は無理でも中古車であれば500万円ほどで買うことはできます。
年収1000万円の子持ち世帯が乗ることができるレベルは現実的にはこのラインかと思われます。
しかし、この場合も、500万円の車を「金利2%・借入期間10年間」でローンを組んだ場合の返済額は月に約9万2000円になります。
これを「娯楽費」や「その他支出」の部分から支出するのであれば、かなり生活は苦しいと思われます。
さらには、高級車はメンテナンス費用も高額であることを考えると、年収1000万円で高級車を保有することはお勧めできませんね。
政府・与党が議論する所得制限で線引きされることが多い「年収1000万円」世帯の実情だと思われます。
上記のシミュレーションを見ると生活がそれほど楽ではないことがお分かりと思います。
単身世帯であれば、たしかに少し贅沢な生活ができるかもしれないが、子持ち世帯では想像されるような豊かな生活とまではいかないのです。
若くして高所得をゲットしたサラリーマンが独身の間に生活水準を上げてしまえば、結婚や出産後も水準を下げられずに困窮することが想定できるわけです。残念ながら…
「身の丈」にあった生活を維持
自分の年収が上がっていくことは喜ばしいことです!
しかし、先行き不透明な時代だからこそ、あくまでも将来を見据えながら「身の丈」にあった生活を維持していくことが「老後破綻」を招かないためにも重要と言えそうですね。
それにしても、「1ッ本生活!」になってからの悩みかも?
先ずは、目指せ!1ッ本!
今日を大切に明るく元気に行きましょう!
お仕事の方、お疲れ様です。
いってらっしゃい!