【ドラフト会議】で思うこと

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こんにちは 北の熱い講師 オッケーです!

義理人情にながされるオッケーとしては、気になることが、
「ドラフト」で獲る各球団選手の人数分(契約金+年俸)と、ほぼ同じ人数の選手が、昨日までに、引退勧告・戦力外通告を受けるという、裏側のことが存在するということです。

職業選択の自由

ドラフト会議

今日、11日午後5時ころからプロ野球ドラフト会議が開催されます。
日本野球機構が開催する、新人選手獲得のために行われる会議です。
正式名称は新人選手選択会議といいます。
1965年に第1回が開催されました。
話題に出る年度といえば、
1968年は山本(広島)、田淵(阪神)、星野(中日)、大島(日ハム)、山田(阪急)、東尾(西武)、有藤(ロッテ)は大豊作の年と言われています。
1978年のドラフト会議前日にプロ野球セ・リーグの読売ジャイアンツとの電撃的な入団契約を結んだ投手・江川卓選手の去就をめぐる一連の騒動がありました。‟空白の1日”といわれる出来事です。
1985年のPⅬ学園の清原(西武入団)桑田(巨人入団)両選手の指名はドラマ的に言われるドラフトでした。
2012年にはアメリカ大リーグを熱望していた大谷翔平選手を日本ハムが単独指名をし、説得の末、入団するという出来事は記憶に新しいところだと思います。

憲法第22条に違反?

新人選手が,自分の希望選択でなく一方的に決められた一球団としか入団交渉が出来ないことが、憲法第22条(何人も、公共の福祉に反しない限り、居住、移転及び職業選択の自由を有する。)に違反するのではないか,という論調が毎年起こります。
そこで、ちょっと勉強をしてみましょう。
憲法の保障する国民の人権,権利は,国家(公権力)との関係で定めたものであり,私人間(公権力に該当しない個人間,個人と法人,法人間など)の権利調整に直接的に適用されるものではないようです。
ただ,憲法の定める人権保障は,私人による権利侵害の場面でも何らかの形で反映・適用されるべきであるという考え方もあるようです。
職業選択の自由のような経済的自由は,信仰の自由,表現の自由といった精神的自由と比べて一定の合理的理由がある場合にはより広い制限を受けうることを甘受しなければならないというのが現在の法解釈の通説だそうです。

独占禁止法の違反?

実はアメリカンフットボール(NFL)のドラフト制につき,アメリカの裁判所では独占禁止法に抵触であるという判例もあるようです。
しかし現状で,日本国内でNPBのドラフト制度が独占禁止法の抵触対象となった事案はないそうです。
そもそも,日本では米国のような一個人が独占禁止法を根拠に損害賠償請求等を行うという土壌がまだ十分には育っていないことが背景にあるといわれています。
さすが、契約社会が成熟している米国らしいですね。
ということで、さらに勉強。
日本の独占禁止法は、次のように定めています。
第3条 事業者は、私的独占又は不当な権利制限をしてはならない。
第2条6項 この法律において「不当な権利制限」とは、事業者が、契約、協定その他何らの名義をもってするかを問わず、他の事業者と共同して対価を決定し、維持し若しくは引き上げ、又は数量、技術、製品、設備若しくは取引の相手方を制限する等相互にその事業活動を拘束し、または遂行することにより、公共の利益に反して、一定の取引分野における競争を実質的に制限することをいう。と定められています。
業界内シェアでの企業間取引で、話題になるくらいですね。
ちょっと、難しいですね。
こんなことがないと、「独占禁止法」を読むことはないと思います。
ご記憶のほど、、、

いかがでしょうか!

法律論で喧々諤々

本来,趣味・娯楽の分野であるプロ野球談義も,時には法律論で喧々諤々討論してみるのも結構面白いかもしれません。
エンターテイメントの在り方、企業資金力で一極集中的なやり方を是とするか、みたいなことですかね。

自由経済社会の厳しさ

救済策として、「トライアウト」(戦力外通告者が集まり、全球団のスカウトの前で、能力を観てもらい、採用するシステム)がありますが、採用される選手は、ごく少数です。
自由経済社会ですから、そうですよね。
球団も一民間企業の子会社ですから、収支の合わないことまでやらないですよね。
このコロナ禍で、収入源の球場入場制限がかかり、補助金のようなものが存在するとは思いますが、、

人ごとではありません!

皆さんのお勤めの企業はどうですか?
来年度事業計画の社員戦力に残っていなくとも、クビにはならないですよね。(企業側の本音は、したいと思っていますよね、、)
‟職業野球” の厳しい一面ですね。
それも、ある意味で、懲戒免職的に、世に名前が出されてしまうのですよね。
年齢的にも、6~7年の在籍で判断されるということは、20代なわけです。一般企業なら、若手の位置づけであり、通常はまだ戦力になっていない年代です。

皆さんはどうです?
「戦力」と判断される仕事の仕方をされていますか?
可視化出来る実績を上げていますか?

ドラフトに掛けられる選手の皆さんが、
どうか、意中の球団指名となることを祈ります!

さぁ!

今日を明るく元気に行きましょう!

いってらっしゃい!