【松竹梅理論】捨て駒をつくる-行動経済学-

販売・接客

こんにちは 北の熱い講師 オッケーです!

先日、眼鏡を購入しました。
その時に、講師魂に、ちょっとだけ火が付き、今度、ブログに書こうと思ったことがあったので、一筆啓上。

松竹梅理論が重要です

以前にも書きましたが、今日は、もう少し詳しく判り易く書きますね!
実際に、お客様の立場で購入したわけで、リアル接客を受けて、心の動きを、一筆します。

眼鏡ビジネスは、変形松竹梅理論?かな?

改めて、「松竹梅理論」とは、
値段が異なる3種類の商品が並んでおり、それぞれの商品について性能の違いが判断できないとしましょう。
その時は、人は中間の値段の商品を選ぶ傾向にあります。
これを「極端の回避性」といいます。
真ん中を選ぶ行動心理であり、松竹梅理論は、ゴルディロックス効果という名前になることもあります。
いずれにしても、行動経済学の心理学の中で「値段の違う3つを並べると真ん中が売れる法則」だということです。
参考までに、松竹梅を用いた理論だと「梅2:竹5:松3」の比率で売れるといわれています。

マーケティングを勉強すると、必ずと言って出て来る理論です。
逆に言うと、知らなければいけない理論のひとつです。
心理学として「松竹梅理論」を学ぶことは非常に重要です。
日本人は、特に「中間所得志向」が強いので、この傾向がさらに強いです。

鉄板の3品提案

提案商品を用意するとき、2つではなく3つの商品を用意することにより、お客様が購買するときの単価が上昇します。
単純に上位商品が売れやすくなるからです。

何でもいいから、3点の商品を配置すればいいわけではありません。
価格設定を間違うと一番下の商品ばかりが売れるようになります。
また、下手に多くの商品を配置すると、まったく売れなくなってしまいます。
商品というのは、適切な見せ方があるのです。

値段の異なる商品をどれだけ並べるのかによって、どの値段の商品が売れやすいのかが変わってきます。

松竹梅の原理についてはゴルディロックス効果と呼ばれることもあります。
これは、「ゴルディロックスと3匹のくま」という童話から来ています。大・中・小で中が、ちょうどいいの感覚といった話です。

例えば定食屋で、値段の高い順に松定食、竹定食、梅定食があるとします。
安いが粗末すぎる梅定食でもなく、豪華だが高すぎる松定食でもなく、ちょうどよい値段で、ちょうどよい豪華さの竹定食を消費者は選ぶということです。

商品を選ぶ際の顧客心理を理解し、それに合わせた対応をとることによって、売りたい商品の売り上げを意図的に高められるようになります。

真ん中の商品が売れる理由

先日の眼鏡店を例にしましょう。

1万円のセット(単度数)、2万円のセット(遠近レンズ)、4万円のセット(遠近+コーティング済みレンズ)の3つが並んでいたとします。
各商品の見た目は同じであるものの、それぞれのレンズ性能は異なると仮定します。
この場合、1番売れやすいのは2万円のセットになります。

人が商品の購入を検討する場合、
「安い商品は壊れやすくて、高い商品は品質・機能が良いだろう」と考える傾向にあります。
このことは、私たち人間に働く本能的なパターンだといえます。
これによってお客様は3種類のメガネのうち、1番安い1万円のメガネを選ぼうとはしないのです。
その一方で、1番高い4万円のセットも買おうとはしません。
2万円の商品に比べて大きく値段が異なるので「なんでこのメガネだけこんなに高いのだろう」と感じてしまうからです。

さらに、2万円の商品と4万円の商品との値段の落差によって、2万円の商品がお買い得のように感じます。これにより、お客様の多くは、最終的に中間の値段である2万円のメガネの購入に至ります。

高額商品の存在が商品の売れ行きに影響する

今度は、先ほどの眼鏡店が4万円のセットの取り扱いをやめ、1万円のメガネと2万円のメガネの2種類だけの展開に変更しました。
この場合、1万円のメガネと2万円のメガネのどちらが売れやすいと思いますか?
答えは、1万円のメガネの方が売れやすくなってしまうのです。

4万円のメガネが選択肢から外れることによって、2万円のメガネを安いと感じる要素がなくなります。さらに、1万円という価格は一般の感覚からすれば十分に高い金額です。そのため、「高いメガネは品質が良い」という本能的なパターンが働く状態であっても、2万円の方が選ばれる状況は起こりにくいです。

これらの要因が重なった結果、お客様は1万円のメガネを選ぶ傾向が強くなります。

利益を増大ため、売れなくても高額商品を置く

先ほどの眼鏡店の例において、1万円のメガネ、2万円のメガネ、4万円のメガネの3つを扱っていた場合では、2万円のメガネが1番売れやすくなりました。
そして、1万円のメガネと2万円のメガネの2つを扱っていた場合では、1万円のメガネが最も売れやすくなります。

こうした松竹梅で商品を並べる効果があるため、高額商品の売り上げを伸ばすためには、その商品よりもさらに値段が高い商品を並べるといいです。さらに高い商品を並べることで、「一番高額な商品に比べて、その他の商品の値段は安い」とお客様に感じてもらうことが出来るからです。

つまり、最も高い商品は売れにくいことを理解した上で、売りたい商品よりも値段が高い商品を、敢えて並べます。

こうして、売りたい商品(今回は2万円セットメガネ)の売上を高めるように仕向けるのです。
皆さんのビジネスで売りたい商品がある場合、その上位版を作るだけで顧客単価が増大する可能性が高まるということです。

落とし穴があります

注意点があります。追加する高額商品に関しては、その値段にふさわしい高品質の商品にしましょう。
ほとんど性能に差がないのに値段だけ釣り上げられた商品を置いてしまうと、それを購入してくれたお客様に不信感を与えてしまい、再来店がなくなります。

さらなる注意点です。価格が高すぎると、最も低い値段が売れてしまうということです。
どのようなケースであっても真ん中を選ぶ心理が働くのかというと、必ずしもそうではありません。
例えば、

  • 10,000円のセットメガネ
  • 30,000円のセットメガネ
  • 70,000円のセットメガネ

恐らく、かなりのお客様が最も安い10,000円セットメガネを選ぶのではと思います。富裕層でない限り、その他の選択肢を選びません。

価格設定は、マーケットリサーチ、購買単価履歴などをみて設定をするべきです。

販売員スキルの差が出る

オッケーの場合だと、レンズの遠近などの機能性、薄さ、特殊コーチングなどの付加利用価値を高める説明をして、レンズ単価を引き上げていく戦術です。
言葉が過ぎるかもしれませんが、「1万円メガネ」は、必要悪の客寄せパンダでよいのです。
この接客が出来るようになると、「プロの販売員」の称号が与えられると思います。

いかがでしょうか!

「行動経済学」を理解する

こうした、人間・日本人の心理を加味した「行動経済学」を理解したうえでビジネスに取り組みましょう。
価格上位商品を配置するなど、少し工夫するだけでビジネスでの売上が上昇するようになります。

今日を明るく元気に行きましょう!

いってらっしゃい!

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